筆者はHSPです。
30歳くらいの時にHSPという言葉を知って調べてみたら、自分の特徴とぴったり一致していました。
HSPということを知ったことによって、心がスッと軽くなったのを今でも覚えています。
この記事では、前半はHSPの特徴について紹介していきます。
自分もHSPでは?と思っている方に是非照らし合わせてみてほしいです。
後半では、HSPの強み4選と苦手なもの3選を紹介します。
自分の強みと苦手なものを認識することで、少しでも日常生活が生きやすくなるようにと願いを込めて書きました。
生きづらく感じている人も、この記事を読めば、HSPが才能に溢れていることを知れます。
是非最後までお読みください。
HSPの特徴4選

HSPにはDOSE(ダズ)と言われる下記4つの特徴があります。
- 深く考える(Depth of processing)
- 過剰に刺激を受けやすい(Overstimulation)
- 感情反応の強さ、強い共感力(Empathy and emotional responsiveness)
- 些細なことを察知する(Sensitivity to subtleties)
もしかしたら、自分がHSPなのではないか?と思っている方はこの4つの特徴を確認してください。
この4つはHSPを理解する上で大切なキーワードです。
【HSPの特徴1つ目】深く考える

HSPは人よりも感受性が豊かです。
思慮深く、1つのことに対して深く多角的にものごとを考えることができます。
1聞いたことに対して、10を自然と想像するのがHSPです。
また、浅い話ではなく、哲学のような深い話に興味があるのも特徴ですね。
HSPは感受性が高いので、他の人に比べてかなり深く考える傾向があります。
【HSPの特徴2つ目】過剰に刺激を受けやすい

HSPは他の方よりも、五感で受ける刺激に過剰に反応します。
それは、他の方と比べて脳の扁桃体という、自分にとって危険かどうかを判断する働きが生まれつき強いためです。
また、不安や恐怖を感じる神経回路も敏感に働きます。
逆に、自然や美味しい食事、絵画などの芸術などは人よりも五感で受ける刺激が強いため、より感動を味わえます。
HSPは、脳の仕組みが他の方とは違うため、五感で受ける刺激に良くも悪くも過剰に反応するのが特徴です。
【HSPの特徴3つ目】感情反応が高く、共感力が高い

HSPは感情反応が高く、共感能力が高いため人の気持ちに合わせることができます。
相手の深い所、表情や声のトーン、仕草や繊細な動き、雰囲気などから相手の感情を読み取り感情移入して共感できるためです。
映画や小説などは深く世界に入り込むことができます。
共感能力が高いあまり、良いことも悪いことも自分ごととして捉えます。
HSPは感情移入しやすく、相手に共感する能力に秀でた人です。
【HSPの特徴4つ目】感覚が鋭い

HSPは第六感がよく働くと言われるほど、直感に優れています。
五感が非常に繊細で鋭いためです。
後から振り返ると、最初に感じた違和感はほとんど当たっていたという人も多いはず。
五感が鋭いために、物に対しても人に対しても何か気になってしまうと、気付いたら何時間も経っていた、ということもよくあります。
HSPは第六感が働く、直観力に優れた持ち主です。
HSPには4種類ある。それぞれのHSPをご紹介

HSPには下記4つの種類があると言われています。
- HSP 刺激を求めない内向型の繊細さん
- HSS型HSP 刺激を求める内向型の繊細さん
- HSE 刺激を求めない外交的な繊細さん
- HSS型HSE 刺激を求める外交的な繊細さん
繊細で内向的な人のみがHSPと思われがちですが、繊細でありながら刺激を求めるHSPや、外交的なHSPもいます。
自分がどの種類のHSPに当てはまるのか確認していきましょう。
【HSP】刺激を求めない内向型の繊細さん

刺激を求めないオーソドックスなタイプのHSPです。
繊細で内気なため、人間関係にストレスを感じやすく、人と会って話すことも得意ではありません。
1人でいることを好み、楽だと感じます。
人と話すことが得意ではない原因は、下記2つのHSPの特徴が影響するからです。
- 過剰に刺激を受けやすい
- 感情反応が高く、共感力が高い
人と過ごすことで気疲れし、会話などから相手の感情を読み取ることができてしまうため、精神的に疲弊してしまいます。
また、好奇心はあまり高くないため、リスクを取る行動は取らないのも特徴の1つです。
【HSS型HSP】刺激を求める内向型の繊細さん

HSSとは刺激追求型を意味します。
HSS型HSPは、傷つきやすいというHSPの特徴を持ちながら、行動力もあるHSPのことです。
好奇心旺盛で、刺激や新しい経験を求めて外に出て人と関わります。
大胆な行動を取ることもありますが、移り気で飽きっぽいという気質も……
周りからは理解されにくい、刺激を追求するHSPです。
【HSE】刺激を求めない外交的な繊細さん

HSEとは外交的なことを意味します。
HSEの人は、HSPでありながら社会的で人との交流を好むのが特徴です。
人当たりは良く、刺激を積極的に求めないので比較的リスクを侵さずに行動を取ります。
しかし、HSPであるため人間関係や、些細なことで刺激を受けやすいのは変わりません。
HSEは外交的で人との交流を好む繊細さんです。
【HSS型HSE】刺激を求める外交的な繊細さん

刺激追求型の外交的なHSPのことを指します。
HSS型のHSEは、今まで紹介してきたHSPの特徴と真逆です。
一般的にHSPと言われる人は、内向的な人が多いのに対して、HSS型HSEの人は「人と関わることによって元気になれる」というのが最大の特徴です。
チームワークが好きでリーダーシップを取るのが得意だったり、1人の時は不安で家に閉じこもりたくないというほど外交的です。
社交的であるため周囲からも好かれやすいのも特徴の1つ。
ただ、HSS型HSPも繊細な気質を持っているため、他の人が気付かない所で疲れていたり傷ついたりしています。
HSPは才能のかたまり!HSPの強み4選

HSPは繊細なので、職場や学校などのコミュニティ内で生きづらい思いをしている人が多くいます。
他の人とは違うことに、不必要に自分を責めてきた人も多いはず。
HSPは性格ではなく、持って生まれた気質です。
病気でもないので、HSPの特徴は治すことはできません。
しかし、HSPの特徴は見方を変えると強みになります。
HSPの強みを理解することで、自分の得意分野や向いている仕事を見極める判断材料になります。
4つ紹介しますので、HSPが素晴らしい才能だと知ってください。
1.他者の変化に気付きやすく、周りに気配りができる

HSPは感情反応が高く、共感力が高いという特徴を持っています。
周りの人の仕草や何気ない表情、声色に敏感なため、気持ちの変化にすぐに気付くことができます。
また、それを放置せずに優しく声をかけてあげることができるのもHSPの素晴らしい所です。
他の人が気付かない些細なことに気づき、周りに気配りができるのは、HSPならではの強みともいえます。
2.危機管理能力が高く、誰も気付かなかった可能性を見つける

HSPは、何か行動を起こす前にあらゆる角度から物事を考えます。
そのため、誰も気付かなかった可能性に気付くことができるのがHSPの強みです。
特に危険なものへのアンテナがよく働くので、リスクに気付き、最悪の事態を想定して行動することができます。
「そんなに考えないで、まずは行動しなよ」と言われがちですが、気にしなくて大丈夫です。
石橋を叩いて渡るくらいの方が、HSPにとっては落ち着いて過ごすことができ、能力を発揮することができます。
3.五感が鋭いため、人一倍感動を味わえる

HSPは五感が鋭いため、日常の些細なことでも感動できます。
自然に触れて感動し、季節の変わり目の匂いに気付き、川のせせらぎや鳥の鳴き声で癒される。
他の人からしたら何気ない日常の1コマかもしれませんが、HSPは五感が鋭いという特徴から、人一倍感動することができます。
また、食べ物や飲み物を人の何倍も美味しく感じることができるのも、HSPならではの特徴でもあります。
五感が鋭いからこそ、人生の何気ない部分でより感動を味わえることができるのです。
4.共感力が高く、人の痛みがわかる

HSPは共感力が高いため、相手の気持ちを敏感に感じ取ることができます。
それはHSPの心の境界線が低いからです。相手の苦しみや喜びを自分のことのように感じ取れます。
こういった理由から、HSPは共感力の高さを発揮して、相手の痛みや苦しみを自分のことのように感じ取れます。
周りの雰囲気を察して、優しく手を差し伸べられる存在がHSPなのです。
HSPの苦手なものとその対策3選

HSPは生まれ持った性質なので、治療することはできません。
そのため、HSPは苦手なものをきちんと理解しておく必要があります。
ここからはHSPが苦手なものと、対策について紹介していきますね。
1.恐怖心を感じやすく、作業に取り掛かるまでに時間がかかる

HSPは危機管理能力が高いと先ほど紹介しました。
そのため、何か行動する前に各方面から様々なことを考えます。
こういった理由からHSPは、何か作業をする時に、取り掛かるまでに時間がかかるのです。
対策としては、まずは自分の考えや意見を信じてあげることからスタートしてみてください。
時間がかかってもHSPは最後には必ず正しい判断ができます。
この考え方がぶれてしまうと、自分のことを信じられなくなり、人に振り回されます。
特に職場環境は大切です。
納期をせかされたり、上司・同僚から仕事をせかされたりするような環境ではHSPの能力は発揮できません。
今の職場環境が精神的に辛いという方は、思い切って部署異動や転職を考えてみるのもいいでしょう。
2.刺激に敏感であるため疲れやすい

HSPは先ほども紹介しましたが、五感が鋭いです。
強い光や大きな音、人込みなどの情報量が多い所に行くと、帰宅後はドッと疲れが出ます。
また、五感が鋭いため職場での話し声や時計の音など、他の人からしてみればなんともない生活音が気になり、仕事に集中できないことがあります。
HSPは刺激を受けやすいので、神経が高ぶりやすいのも特徴です。
一度神経が高ぶると、集中力は落ち、ミスも多発します。
対策としては、環境を整えることです。
可能であれば積極的にリモートワークを取り入れることをおすすめします。
リモートワークが厳しい職場なら、休憩時間や集中力が途切れてきた時間に、イヤホンとアイマスクをして休憩するのもおすすめです。
五感への刺激を抑えることにより、ストレスが軽減されます。
家ではデジタルデトックスをすることもお勧めです。
仕事以外でスマホやPCを敢えて触らない、触る時間を制限するなどを行うと神経が高ぶることを抑えて心穏やかに過ごせます。
3.共感力が高いため、罪悪感を抱きやすい

HSPは周りの気持ちを敏感に感じ取ります。
そのため、自分よりも周りの気持ちを優先しがちです。
自分をないがしろにしてしまう傾向が強く、気付いたら気を遣い過ぎて疲れ切っている、なんてことも。
共感力が高いことが影響して、職場などでも誰かが怒られている場面に遭遇すると、自分のことのように傷ついてしまいます。
対策としては、職場環境が悪い場合は、部署異動や転職を考えましょう。
人間関係で疲弊してしまうと、帰宅してからや休日も引きずってしまい、悪循環に陥ります。
長い付き合いの友人でも、合わないと思ったら距離をおくことを検討しましょう。
普段から日記に自分の気持ちを書き残しておくことも効果的です。
自分の本音や思考のクセを客観的に見ることができるようになります。
まとめ

HSPは生きづらさを感じている人も多いかと思います。
でも、他の人にはない特徴を持っているからこそ、まずは自分の強みを理解することが大切です。
- 他者の変化に気付きやすく、周りに気配りができる
- 危機管理能力が高く、誰も気付かなかった可能性を見つける
- 五感が鋭く像力が豊か
- 共感力が高く、人の痛みがわかる
上記4つの強みを活かすためにも下記3つの苦手なことを認識して対策することもとても大切です。
- 恐怖心を感じやすく、作業に取り掛かるまでに時間がかかる
- 刺激に敏感であるため疲れやすい
- 共感力が高いため、罪悪感を抱きやすい
HSPは才能に溢れています。
強みと苦手なものを認識して、自分の強みを発揮できる環境で生きていきましょう。
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